<概要>
●雪と文化の世界観光会議を開催し、雪国文化の魅力をPR
●雪を目当てとした観光インバウンドが復帰
●雪国観光圏を制定し、自治体が連携
●雪を使った観光イベントで知名度アップ
●雪と親しむ自治体としてアピールする取り組み
<チェックポイント>
●雪をインバウンドに利用
●雪を観光に活用
●雪と親しむ機運の醸成
<掲載事例>
●雪国観光圏(新潟県十日町市、魚沼市、南魚沼市、湯沢町、津南町、群馬県みなかみ町、長野県栄村)
●北海道札幌市
●長野県飯山市、秋田県横手市、岩手県西和賀町
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雪を観光に活用する取り組み
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●雪と文化の世界観光会議を開催し、雪国文化の魅力をPR
・観光庁は2018年、世界各国・地域の観光関係者が集まる「国連世界観光会議」を誘致し、山形県及び東北地域における雪国文化の魅力をPRした。
・雪国文化の多様性・冬の食文化・雪を観光資源として活用する「スノーカルチャーツーリズム」を発信し、インバウンドのさらなる拡大に結び付けることが目的。
・参加者は26ヶ国・地域で、国内217名・海外74名の参加があった。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/topics07_000076.html
・国連世界観光機関(UNWTO)は、3日間の世界観光会議を開催し、有識者からの講演や意見交換、視察ツアーなどを実施した。
・「山形雪フェスティバル」や蔵王の樹氷などの県内視察ツアー、東北を巡る旅行商品造成に向けた商談会などを開催した。
https://unwto-ap.org/topics/雪と文化の世界観光会議を開催しました/
●雪を目当てとした観光インバウンドが復帰
・2023年1月、長野県山ノ内町地獄谷野猿公苑では、「スノーモンキー」の名で知られる温泉につかるサルを見物する観光客が、コロナ禍前のおよそ8割まで回復した。
・見物客のほとんどが外国人観光客で、およそ2年ぶりに戻ってきたインバウンド客は急速に回復している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/29ee043b909a7f7cd75322b9dec51047c2c063d3
・2023年1月、宮城県の蔵王の冬の風物詩「樹氷ツアー」には、年末年始に県外や海外から多くの観光客が訪れた。
・年末年始に訪れた人は、前のシーズンより2割ほど増え、コロナ前の6割まで回復している。
・オーストラリア・タイ・マレーシアなどから観光客が訪れており、1月中旬から2月の樹氷最盛期の週末は予約が埋まってきている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5471bc1a869800f45b913fa9fd121f5c29bdcf94
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雪国観光圏を制定し、自治体が連携
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・観光庁は2008年、新潟県・群馬県・長野県の3県7市町村による「雪国観光圏」という広域観光圏を認定した。
・毎年3メートルの降雪がある世界的な豪雪地域として知られているが、首都圏からのアクセスが良く東京駅から70分の距離に位置している。
・広域連携による新たなブランディングで、ブランド観光圏としての売り出しを目指したもの。
https://www.mlit.go.jp/common/001257855.pdf
(2~4ページ)
・2013年に一般社団法人雪国観光圏を設立し、2017年には観光庁より日本版DMO(地域連携DMO)として正式登録認可された。
・2018年、日本版DMOの先駆け的な存在として、第4回ジャパン・ツーリズム・アワード大賞を受賞。
https://snow-country.jp/?a=corp
・国土交通省は2018年、構成市町村である新潟県十日町市・魚沼市・南魚沼市・湯沢町・津南町・群馬県みなかみ町・長野県栄村を対象に、雪国観光圏整備計画を策定した。
・体感宿泊プランの利用客数・ツアー再来訪意向率・雪国A級グルメの認定件数・住民理解度などの数値目標を示して、事業に結び付けていく。
https://www.mlit.go.jp/common/001245764.pdf
(5、8ページ)
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雪を使った観光イベントで知名度アップ
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●大都市スノーリゾートのブランド化を目指す(北海道札幌市)
・札幌市は、スキーなどのアクティビティに加え、イベントや観光地などを組み合わせた様々な冬季観光を展開している。
・11月からホワイトイルミネーション、1月はさっぽろ雪まつり、2月は定山渓温泉雪灯路と、大規模イベントを実施している。
・スキー場での体験と、観光施設の入場券がセットになっている「SAPPORO SNOW RESORT PASS」を販売し、街とスキー場の周遊を促している。
https://jp.wamazing.com/snow/sapporo/
・札幌市は、「雪の町の魅力」と「国際観光都市の魅力」とが融合した「スノーリゾートシティSAPPORO」のブランド化を目指している。
・新しい冬の観光コンテンツの造成に対して、その費用の1/2、上限500万円を補助し、新たな発想をもった事業を発掘している。
https://www.city.sapporo.jp/keizai/kanko/snowresort/r4winter_hojo.html
●克雪都市宣言を発し、雪を観光資源として活用(長野県飯山市)
・飯山市は1987年、「克雪都市宣言」を発し、全市民の知恵と力を寄せ合って、雪が持つ障害要因を取り除き、雪に親しみ、雪を最大限に活用することを宣言している。
・レストランかまくら村の実施や、冬のフォトスポットを紹介し、銀世界と冬の風物詩を楽しめるよう取り組んでいる。
https://www.iiyama-ouendan.net/
・いいやま雪まつりを開催し、雪像の展示・コンテスト・ライトアップなどを行っている。
・飯山商工会議所と連携して、2,800円分の雪まつりプレミアムお食事券を2,000円で販売し、来場者の満足度と出展者の売上向上を図っている。
・「克雪から遊雪へ」を雪まつりの原点とし、フォトコンテスト・体験イベント・ウォークラリーなど、来場者が体感できるまつりを実施する。
http://www.isnowfes.org/index.php
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雪と親しむ自治体としてアピールする取り組み
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●雪となかよく暮らす条例で、魅力ある雪国を創る(秋田県横手市)
・横手市は、暮らしにうるおいを与えてくれる自然の恵みとして雪を積極的に受け入れ、魅力ある雪国を創る「雪となかよく暮らす条例」を制定した。
・独創的で他の模範となる雪国の暮らしを創意工夫する活動を「雪国マイスター」として表彰・認定している。
https://www.city.yokote.lg.jp/shisei/1001176/1001455/1005223.html
・「学雪のすゝめ」という、雪となかよく暮らすためのルールブックを作成し、子どもから大人まで分かるように雪との付き合い方を解説している。
https://www.city.yokote.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/002/728/kakusetu_r4.pdf
●雪を力に変える「ユキノチカラ」プロジェクト(岩手県西和賀町)
・西和賀町は、特産品や農産品のパッケージデザインに取り組み、「ユキノチカラ」というブランドコンセプトを立ち上げた。
・雪をテーマとして商品開発することで、商品だけでなく町の魅力を発信することにつなげている。
・どぶろく特区を取得し、民間事業所が製造を中止していたどぶろくの製造を第三セクターで引き継ぎ、プロジェクトを象徴する「どぶろくユキノチカラ」を開発した。
https://www.zck.or.jp/site/forum/20441.html
・ユキノチカラブランドブック・ユキノチカラ新聞・冬のフォトギャラリーなど、ブランドイメージを高める情報発信を行っている。
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チェックポイント詳細
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●雪をインバウンドに利用
・日本の雪国ならではの景色や体験を海外に発信できているか。
・海外からの観光客に対し、雪を生かしたツアーやプログラムを組んでいるか。
・雪景色のフォトスポットを紹介しているか。
●雪を観光に活用
・雪国の生活文化を体験・観光することはできないか。
・スキー場や雪に関連する観光スポットを周遊できるようにしてはどうか。
・観光地やイベントにおいて、雪像・氷像・ライトアップなどの工夫はできないか。
●雪と親しむ機運の醸成
・住民が雪と親しむための宣言や条例を制定してはどうか。
・雪国ならではの産品や飲食品を発掘・開発できないか。
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さらなる調査のためのリンク集
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各観光圏の紹介(観光庁)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/kankochi.html
「豪雪国・日本」で外国人が向かう場所(NIKKEI STYLE)
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO10218380S6A201C1000000/
雪をコンテンツに地域ブランディングを進める雪国観光圏の取り組み(自治体国際化協会)
https://economy.clair.or.jp/casestudy/inbound/5826/
【観光】スキー場をスノーリゾートへ、国内外からの誘客の取り組み(政策立案メルマガ)
https://policy-making.com/db/7000/
【市民】花火大会や夏祭りの復活と、感染症対策ガイドライン(政策立案メルマガ)
https://policy-making.com/db/6807/