<概要>
●消防組織法により定められた市町村消防計画
●総務省は基準やガイドラインで支援
●庁舎などには事業者としての消防計画作成が必要
●防火管理者が責任者として施設の防火策を講じる
●市町村消防計画の改正など自治体の取り組み
<チェックポイント>
●市町村消防計画の策定・改訂状況
●消防計画における消防団の記載
●庁舎などの防火管理者配置状況
●庁舎などの消防計画の策定状況
<掲載事例>
●神奈川県小田原市、三重県亀山市
●一般財団日本防火・防災協会
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区域の消防対処の全体像を示す市町村消防計画
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●消防組織法により定められた市町村消防計画
・市町村は消防本部、消防署及び消防団の全部又は一部を設けなければならない。(消防組織法第9条)
・消防団は独立した組織であり、消防本部とは連携して活動。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000051952.pdf
(1ページ)
・市町村消防計画は、消防組織法の規定に基づき、市町村の消防機関が災害に対処できるよう市町村が作成する計画。
・組織と施設の整備拡充を図り、防災活動の万全を期することを主眼とする。
https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/kento004_07_sanko_01.pdf
●総務省は基準やガイドラインで支援
・総務省は市町村消防計画づくりの参考にすべく、「市町村消防計画の基準」を1966年に発表。
・消防力等の整備・防災のための調査・防災教育訓練・災害対応など、記載が必要な項目をあげる。
https://www.fdma.go.jp/laws/kokuji/post2/
・さらに組織計画、消防力等の整備計画など項目の種別、具体的内容についても別表で記載。
https://www.fdma.go.jp/laws/kokuji/post2/#annexed
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事業者としての消防計画作成、防火管理者の必要性
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●庁舎などには事業者としての消防計画作成が必要
・消防法第8条により、庁舎等の消防計画を防火管理者が作成する必要があり、規模ごとに作成内容が異なる。
・東京消防庁は消防計画の作成例などをHPで提供、基準フローも示す。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/drs/ss_jirei.html
・各自治体は庁舎などで消防計画を作成、条例のような外見の計画となっている。
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/reiki/reiki_honbun/g135RG00000515.html
●防火管理者が責任者として施設の防火策を講じる
・防火管理者は施設の防火策としての消防計画を作成し、業務を行う責任がある。
・防火管理者の上には防火管理の最終責任者である管理権原者が存在(公共施設の場合は市町村長)。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/office_adv/jissen/p03.html
・防火管理者は国家資格であり、資格取得のための講習受講が必要で、防災管理者の資格講習とセットが多い。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/sk/kousyu.html
・講習は都道府県・市町村・一般財団日本防火・防災協会のいずれかが実施、講習種別によって「甲種」と「乙種」とに区分。
https://www.bouka-bousai.jp/hp/lec_info/guide_bouka.html
・施設の消防計画には総務省消防庁による策定ガイドラインも存在。
https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items45787/jieishobo3_4.pdf
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市町村消防計画の改正など自治体の取り組み
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●市町村消防計画改正をパブコメをまじえて実施(神奈川県小田原市)
・神奈川県小田原市では2013年に第1次消防計画を策定、3年を経過したことから計画の改正を実施。
・2016年度から2022年度までを計画期間として、消防体制全般にわたる総合的な計画を策定。途中でパブリックコメントも実施。
https://www.city.odawara.kanagawa.jp/f-fight/gaiyou/p19069.html
・千葉県船橋市も2019年4月に消防計画を作成、各項目と例規との関係も記載。
https://www.city.funabashi.lg.jp/kurashi/shoubou/002/p069486_d/fil/syoubou.pdf
(5~8ページ)
●国の基準よりわかりやすい消防力充実強化プランを策定(三重県亀山市)
・亀山氏は2012年に、第1次亀山市消防力充実強化プランを策定。
・現在は2022年~2026年の5年間を計画期間にした第3次プランにつき、パブリックコメントを募集中。
・消防計画及び「第2次亀山市総合計画」の消防分野における計画として位置づけられ、「市町村消防計画の基準」に基づく計画より市民にわかりやすい。
https://www.city.kameyama.mie.jp/shobo/article/2022020900014/
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チェックポイント詳細
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●市町村消防計画の策定・改訂状況
・市町村消防計画の最新版の策定時期はいつか。
・今後の市町村消防計画の改訂予定は。
●消防計画における消防団の記載
・消防計画においては消防団の記載があるか。
・消防計画において、消防団装備の記述などは存在するか。
●庁舎などの防火管理者配置状況
・庁舎などに配置されている防火管理者の状況。
・職員の防火・防災管理者講習の受講人数と資格者数。
●庁舎などの消防計画の策定状況
・庁舎などの消防計画はいつ策定されているか。
・消防計画の中身はガイドラインに沿ったものか。
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さらなる調査のためのリンク集
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【消防】雑居ビル火災で国が緊急立入検査を要請!自治体の消防査察の取り組み(政策立案メルマガ)
https://policy-making.com/db/6550/
【防災】消防団の報酬アップ!減り続ける消防団員を増やす国と自治体の取り組み(政策立案メルマガ)
https://policy-making.com/db/6231/
【防災】地域防災力の中核としての消防団(政策立案メルマガ)
https://policy-making.com/db/5012/